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2024.09.07

  • コラム

患者が来ない歯科医院の原因や特徴とは?集客ができない状況からの脱却方法や対処法を徹底解説!

歯医者 患者 来ない

Writer

高橋 翔太

医療法人社団しん治歯科医院 COO 兼 事務長
日本で唯一のストック型歯科医院専門コンサルタント兼歯科医院の経営者

コンビニよりも数が多い歯科医院では、場所によっては競争が激化しています。その結果、「患者が来ない歯科医院」も珍しくなく、経営が苦しくなっているケースも珍しくありません。患者が来ない歯科医院にはどのような原因が隠れているのか、知っておくべきポイントと言えます。

本記事では、患者が来ない歯科医院に着目し、原因や特徴、脱却方法などを解説しています。

患者が来ない歯科医院の原因

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本記事では、患者が来ない歯科医院の原因についてまとめました。

開業している場所の問題

歯科医院の場合、開業場所によってはライバルが少ないケースもあれば、ライバルだらけで競争が激しいケースもあり、本来重要な要素です。また、周辺に歯科医院が多いと、それだけニーズが高いことを意味しており、ライバルに打ち勝つ特色を出せれば、問題はありません。

患者が来ないのは、立地面で何かしらの問題を抱えているほか、ライバルの歯科医院に何かしらの部分で劣っていることが考えられます。診療圏調査など事前の調査がしっかりと行われていたかなどを考える必要があるでしょう。

強みが少ない

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競争が激化するエリアに歯科医院が密集し、患者の獲得競争が激しいエリアでは、ライバルとなる歯科医院との競争は必須です。その中でいかにライバルと異なる部分を見出して、強みとできるかが重要になります。「この歯科医院でなければならない」と患者に思わせるだけの強みが必要です。

しかし、患者を集められない歯科医院では、強みが少なく、「この歯科医院でなければならない」というものがありません。どこにでもあるような歯科医院だと競争が激しいエリアで残り続けるのは大変です。

広告戦略がうまくいっていない

以前は電柱の看板など、目に付くところに広告を出すのが一般的でしたが、近年は口コミ・評判を重視するため、ネットを始めとする広告戦略が重要視されている状況です。また歯科医院のホームページなどを用意しておき、ネットから調べてたどり着いた人への対策も欠かせない状況と言えます。

これらの戦略がうまくいっていないと、新規の患者を確保することが難しくなります。地域の人に歯科医院があることすら認識してもらっていない可能性もあるため、適切な広告戦略をそもそも行えているかが重要です。

患者が来ない歯科医院の特徴

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本項目では、患者が来ない歯科医院の特徴についてまとめています。

歯科医師以下コミュニケーションなどに問題がある

歯科医院はサービス業ではないため、コミュニケーションなどは特に気にしなくてもいいと考える人もいますが、実際にはサービス業と同じくらい、コミュニケーションが重要です。苦情になりやすいのが受付での対応であり、愛想が悪い、態度が大きいなどの悪評が経ちやすいです。

一方で、歯科衛生士や歯科医師も例外ではありません。横柄な態度をとってしまう、患者に説教のような振る舞いをしてしまうなど、治療に真摯に向き合っているがゆえに、患者を不快にさせる言動をしてしまうことがあります。

このような状況だと、ネット上で悪評が出てしまい、「もう2度とあんな所に行くか!」とリピーターを失うことになってしまうのです。

とにかく待たされる

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歯科医院に限らず、さまざまな病院で散々待たされることがあります。特に歯科医院の場合は基本的に予約をするため、予約時間通りに始まるのが普通と思われる部分があるため、待たされることへの疑問が生じやすい状況です。

待ち時間が長いとイライラされてしまい、普通の治療では納得がいかない、すぐに済ませれば手抜きなど色々な言われ方をされます。待たせる状況は何もプラスを生み出さないと考えた方が良く、待ち時間対策ができていない歯科医院は集客で苦労するでしょう。

説明が足りない

多くの患者は虫歯・歯周病、入れ歯などさまざまな悩みを抱えていたり、定期検診で虫歯などがないか不安になったりします。その不安を解消させるために、明確に説明していくことが本来は求められるのです。

ところが、歯科医師がその説明を詳しくやらないと、患者は不安が残ったままで施術を受けることになります。ちょっとした痛みにも敏感になり、結果として不信感を生み出します。万が一トラブルに発展した際、説明が足りないと「悪いのは歯科医師だ!」と患者から強い口調で指摘を受けかねません。

この場合、トラブルに遭った患者は周囲にさまざまな悪い評判をぶちまけていくため、一気に評判が落ち込むでしょう。そうなると集客はかなり厳しくなります。

患者が来ない歯科医院が集客できない状況から脱却する方法

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本項目では、患者が集まらない歯科医院でいかに集客できる状態にしていくのか、脱却方法をまとめています。

患者に対する対応を見直していく

新規開業して間もない時期は、新規開業の珍しさもあって、安定した集客が見込めやすい状況にあります。集客できない状況は、この時期に来た患者が再び利用しなくなったことを意味するため、最初から患者に対する対応を見直していくことが必要です。

具体的には、接遇面での改善を図り、受付での対応が本当に正しいのかをチェックするなどです。患者の目線に立った上で再び足を運びたいと思わせるかどうかもポイントになります。

徹底的に患者の目線に立って、さまざまなサービスを見直していくことは大事なことであり、今まで気づかなかったことに気づかされるでしょう。

適度に売り込みを行っていく

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歯科医院の中には、患者におすすめしたい歯磨き粉や歯ブラシなどが置いてある場合があります。しかし、歯科医院によっては単に置いてあるだけで、売り込みはしていないケースもあるのです。

一方で、何度も利用する方にとっては歯科医師や歯科衛生士を信頼しているケースもあるため、多少の売り込みを行っても「商売をしている」とは思われにくいと言えます。むしろ、「患者のためを思っている」と思わせることがとても大切です。

適度な売り込みは患者のためを思っていることをアピールするのに適しており、自由診療などの提案もその延長線上であれば、押し売りにはならずに済みます。

患者が来ない歯科医院がとるべき対処法

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本項目では、患者が来ない歯科医院がとるべき対処法についてまとめています。

ホームページ・インターネットでのアピール

今の時代、ホームページを用意することはもはや必須であり、患者に情報提供を行うという観点で考えるとホームページがないことは情報提供に前向きではない形になります。これでは、「この歯科医院を利用したい」とは思われません。

また単にホームページを作っても、本当に知りたい情報などがないと不親切さが出てしまいます。そこでホームページを作る際には歯科医院の中の様子、雰囲気、周辺の環境などをホームページに掲載していくことが必要です。

また院長などスタッフの写真を載せることで、誰に治療をしてもらえるかを示して安心感を演出することも可能です。Googleには星印で評価する口コミページなどがあるため、事実無根なことが書かれていないかを含めてチェックすることも必要でしょう。

MEO対策を行う

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MEO対策はGoogleマップに登録されている情報が見つかりやすくなるための対策で、SEOの地図版と言えます。MEO対策を行うことで検索順位が上がり、結果として多くの患者を集めやすくなるのです。

近年は歯科医院を検索すると、現在地から周辺の歯科医院を示してもらえる状態になっており、そのエリアの人が歯科医院を検索した際に近くの歯科医院が出るようになっています。その状態で上位に検索されるようにMEO対策を行うことで、ライバルに差をつけることが可能です。

看板の設置

昔からあるオーソドックスなやり方に看板の設置があります。高齢者の方などはネットで歯科医院を探すわけではなく、目に付いた看板などを見て、「今度行ってみたい」と思ってもらう可能性があるのです。

目立つ場所に看板を設置する必要があり、一番オーソドックスなのは道路沿いです。近年、歯科医師の顔がでかでかと載っている看板が各地に出ており、大きなインパクトを与えています。また歯科医院近くの電柱に看板を出して、近くに歯科医院があることをアピールすることも可能です。

患者が来ない歯科医院は印象が悪い?

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患者が来ない歯科医院に対するイメージはいいものが少なく、患者が来ないのは何か原因があると患者が詮索することがあります。例えば、歯科医師の態度が大きい、歯科衛生士が鼻につくなど、ありもしないことを勝手にイメージしてしまうことがあるのです。このイメージはとても厄介であり、覆すのはなかなか大変です。

だからこそ、ホームページでの宣伝やポータルサイトの活用などを行っていくことが求められます。

患者が来ない歯科医院がかけるべき広告の費用は?

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患者が来ない歯科医院が広告をかけて集客を行う場合、場所によって費用が変わる状況です。例えば、地方都市であれば、ライバルも少なく、範囲も限定されやすいため、広告の費用は1ヶ月20,000円などでも効果を出す場合があります。

しかし、都市部の場合は激戦区の中で大変な部分もあり、地方都市の数倍もしくは10倍の広告費用が必要になりがちです。そのため、地方都市が20,000円だとすれば、都市部は1か月で100,000円程度の広告費用が掛かるもしくはそれ以上の費用が必要になることも考えられます。

上記の値段はあくまでも保険診療をメインとしたもので、自由診療などにも力を入れる場合には、それよりも多くの費用がかかるため、その点も注意が必要です。

まとめ

患者が来ない歯科医院は全国にあり、スムーズさを求めてあえてガラガラの歯科医院がいいという人もいますが、基本的には患者がいる歯科医院の方が信頼されやすいと言えます。

患者が来る・来ないは経営努力の面が大きい他、診療圏調査など事前の対応でどうにでもなる部分でもあります。できれば開業の段階で徹底したリサーチをしておくことが重要です。

Writer

高橋 翔太

医療法人社団しん治歯科医院 COO 兼 事務長
日本で唯一のストック型歯科医院専門コンサルタント兼歯科医院の経営者